「権利なんて知るか。桃葉が腐ってくとこ黙って見てる方が頭イカレてるだろうが」
「腐らせるつもりない」
「あるだろ」
「ただのご近所さんは退場してくれない」
「するかよ。俺がいなくなったあとお前がどんなマインドコントロールかけるかもわかんねえしな」
「……少なくとも俺の方が君よりモモと近い。繋がっている。信用だってされてる」
「涼しい顔してよくそんなことが言えるな」
「どんなに傷つけても。いつも変わらず俺のことを想ってくれている、そんなモモが。かわいくてたまらない」
「テメェ……！」


ユキさんにイチヤくんがつかみかかる。


「やめて！」


今にも殴りかかりそうなイチヤくんに、瞬きひとつしないユキさん。


どうして、こうなるの。

誰も傷ついてほしくないのに。