きちんと靴を揃えるユキさんが
「あのっ……」
脱ぎ散らかして、私の手を引き部屋に向かう。
「なにされるかなんて、もうわかるよね」
わかりますよ。
まだまだ経験も知識も足りないけれど、まったく無知だった頃の私では、ありませんから。
「私……ユキさんは、私が男の子と会ったりしても。なんにも変わらないと。思って……ました」
大人で、冷静で、私のそんなところにまで関心が及ばないとばかり。
「そんなわけない」
ベッドに押し倒されると思い出すのは
昨日、暗がりのこの部屋で
夢中になってお互いを求め合ったこと。


