はやく俺のモノになればいいのに



「人付き合いもろくに知らない、ついこの間までランドセル背負ってたガキに、なにができるっていうの。バイクにも乗せてやないし。遊びに連れてく金も。拘束なく遊べる時間も。余裕も、なにもない。"彼女"を泣かせるような男にすら俺は勝ち目なかった」


年の離れたひとを好きになったら、同級生を好きになるより、目の前の壁は高く分厚く感じるだろう。


生活環境がちがえば、それだけできることも限られてくる。


だけど。


それを理由に好きな気持ちを消したりは、なかなかできなくて。


始まった恋を止めるのは難しくて。


「そもそもに。一番好きになっちゃいけないひとだった」


――――禁じられた恋


「正確には。好きにならない方がなにも壊さなくていられるひと」


それは、誰なの?