ユキさんのリュックに私がつけたピーチが、小さく揺れている。 ファンの子から盗られたりせずに無事だったようだ。 「あのさ」 ユキさんが、こっちを見る。 「うちのクラスの女子がモモに会いに行ったんだってね。大丈夫だった?」 ――――! 「え、なんで。そのこと……」 「ちょっと耳に挟んで。嫌な目に合ってない? なにかされなかった?」