先生の視線が私の背後に向けられたことに気づき、振り返ると――


「モモ? なにやってんの」


実柑がいた。

一人だ。


「無事だったんだね!」
「なに、まさか心配して探してくれてたの?」
「うん……!」
「あはは。あんなのにうちが負けるわけないでしょ」