教室に向かうと、全員が着席していた。
とっくにチャイムは鳴ったあとで出席は取り終わっている。
……これは非常にマズイ。
いくらユキさんといたいからって、あとのことを考えていなかった。
遅刻すれば親にだってバレるし実柑も不審に思うよね。
なにやってたんだろう、私。
恐る恐る席につくと担任の先生が近づいてきて
「腹は大丈夫か?」
と聞かれた。
(ハラ……?)
なんのことか理解できずにぽかんとしていると
「デリカシーないよ、モッチー。女の子はたいへんなの!」
と実柑が小声でフォローしてくれた。
私はトイレにいたことにされていたのだと気づく。
幸い教室に鞄を置いていたし、咄嗟の実柑の言い訳で私は遅刻を逃れられたらしい。


