「椎名さん、25歳の男性に可愛いは、褒め言葉じゃありませんから」

無視を決め込めなくて、思わず反応しちゃったよ。

「そうかあ?俺は言われてみたいけどなあ」

それは言われたことないからでしょ!

ほんとにどうでもいい。
気が抜けるっての。

ん?もしかして・・・

俺は、何やら考えて、独り言をつぶやく彼の横顔をじっと見つめた。

彼が不意に振り返って言った。

「俺は「京市くん」だなッ!」

だ・つ・りょ・く

「ハイハイ、うちの部署の女の子たちに伝えておきますよ」

「マジ?なんか照れるな。呼ばれるかな?」

うちの女子たち図々しいから、呼ばれるかもね笑

あー、びっくりした。

それにしても、ほんと侮れない。

でも、一応お礼は言っておこう。

緊張ほぐれました。ありがとうございます。

恥ずかしいから、心の中でだけどね。