今までの俺の人生はなんてお気楽だっだのだろう。
ツライと思ったこともあるけど、あんなことを言っちゃう彼女に比べたら、きっと俺のツラさなんてレベルが違う。

好きな人が泣いてるのに、俺は何もできなかった。
和奏さんは、裏切られるのが怖くて本気でぶつかることをやめた。
素直に好きだということをやめた。
本当の恋を拒否してたんだ。

本命じゃなくていい。
お互い本気にならなくても幸せな時間を感じられる関係は、彼女にとって魅力的だったのだろう。

押したら揺らぐかもと思っていた。
俺は恋愛対象じゃなかったけど、俺の気持ちがわかったら、それを無視なんてできるわけないと思ってた。

修二も言ってくれたし。

昨日聞いたことは、嘘だとは思わない。
和奏さんは俺を意識してくれている。