俺が和奏さんに告白して3週間ほどが経った。

社の廊下で

「あっ、颯多くん!」

同じ部署の女子社員に呼び止められた。

「おつかれさま、なに?どしたの」

彼女は、小走りで俺に近づいてきた。

「おつかれさま!よかった、話せて」

話の見えない俺が、用件を聞くと、彼女は笑顔で答えた。

「最近みんな忙しかったから中々会えなかったでしょ。食事会もできてなかったから。来月海行こうって話してたの」

海・・・もう夏か。

「藤田くんとか石川くんとかも来るの。颯多くんも来てよ。たまには思いっきり遊ぼう!」

つまりは合コンの誘いだな。うん。

「ごめん。悪いけど俺好きな人に告白したから、もうみんなと遊びには行かない」

「えっ?告白?」

ちょっと驚いた顔して、確認するように俺に聞いてきた。

「誰が?颯多くんが?」

「うん、だからそうゆうのはもうね」

俺が笑顔で返すと、彼女は少し怒ったようなカオになった。
気がした・・・。

「それと私たちの集まりは関係ないでしょ」

俺が黙っていると、彼女は続けた。

「彼女とか彼氏とかいた子今までもいたし。友だちなんだから、気にすることないじゃない」