『 ねぇ！あれ悠君じゃない？ 』


『 ほんとだ！え、しかも周りの子達もやばくない！？ 』


芸能人である悠の存在を忘れていた…。


しかも周りの子達って…。


瑠姫ちゃんはかわいいし、深澤君も悠並にかっこいいからわかるけど、私だけ地味に見えてるんだろうな…。


あー、逃げたい…。


悠もぽつりと


「こうなるならサングラス持ってくるんだった…。」


とこぼしていた。


実は今朝、


「やべっ！忘れた！」


「どうしたの？悠？」


「…サングラスを忘れた。」


「なんで？悠、目悪かったっけ？」


「いや、そうじゃないけど隠さないと雌豚どｺﾞﾎｯファンの子達が集まってくるかも…。」


「え〜？制服着てるから大丈夫じゃない？」


「…だといいけどな。」


なんて会話があった。


これに関しては完全に私が悪かった。


家にテレビは無いし、雑誌も買わないから悠の人気をあんまり理解していなかったよ…。すると1人の女の子が


『 すいません！あの、悠君ですよね！サインください！ 』


と来た。


まあ、そうすると他の子も来るわけで…。


『 すいません！私も！ 』


『 写真、撮ってくれませんか！？ 』


一気に悠の周りには人だかりが。


「悪い！ちょっと先行ってて！後から行くわ！」


ということで悠とは別行動に。


後から来るって行っても多分イルカショー終わる頃だろうな〜…。