恭夏side


「あっ、あのさっ!」


私はなんで話したのだろう。


いくらでも隠せたはずだ。


「なんだよ。」


なんで君には話せたんだろう。


中学の二の舞になるかもしれないのに。


「この傷の事は言わないでくれない?」


会って数日の君に。


悠にですら話せ無かったことを。


「馬鹿か。俺はそこまで落ちぶれてねえよ。」


なんでここにいたのが君で、ホッとしたのだろう。