恭夏side


悠と話し終えた私は急いで教室に戻った。


教室に戻ると瑠姫ちゃんが問い詰めてきた。


「悠君とはどんな関係!?」


直接は訊いてこないが、みんな気になっているのか教室中がこちらを見ている。


悠の人気ってすごいな。


中には私が悠の彼女だと思っているのか涙目で見つめている子もいる。


「ただの幼馴染だよ。親同士が仲がいいの。久しぶりに会ったんだけど、悠大きくなっててビックリしたっけ!」


私がそう言うと良かったと安堵する人もいればなんだよとつまんなそうにしている人もいた。


瑠姫ちゃんは後者だった。


「なんだ~、付き合ってたら面白かったのに…」


「あはは~」


愛想笑いで返す。


キーンコーンカーンコーン

ガラッ


鐘と同時に先生と悠が入ってきた。


…悠も同じクラスだったんだ。


「鈴村の席は如月の後ろだ。」


しかも席、後ろだし…。


「如月、手上げろ」


「あっ、は「大丈夫です、先生。俺わかるんで」


少し言葉に棘があった気がしたけど気にしない。


「てことで一年間よろしくな、恭夏」


少し顔が歪みそうになるけどこらえて愛想笑いで。


「同じクラスだったんだ!言ってくれれば良かったのに!」


悠の顔がひどく歪んだことは言うまでもない。