恭夏side

4月7日
華木学園(はなぎがくえん)高等学校、入学式。


「えー、それでは新入生代表の言葉。如月恭夏。」


司会の先生がそう言った。


私は席を立つと台を登り新入生代表の言葉を言った。


「桜が散りつつある今日この頃、私達新入生はここ華木学園高等学校に入学できた事をとても嬉しく思います…」


紙に書いてある文をただひたすら読み続けた。


不思議と緊張はしなかった。


それはきっと私の感情が無であったからだろう。


「これにて新入生代表の言葉とさせていただきます。」


無事に入学式が終わるとクラスごとに教室へ向かった。