しかも私は今、カラコンもしているし、金髪じゃないからバレないよ!


そもそも私はかわいくないただの地味な女子だから、こっちを見るはずがな…


「…恭夏か?」


悠がそう言った。


バレた。


逃げるが勝ちだ。


そう思った私は瑠姫ちゃんの手を引くとダッシュで教室に戻った。


「恭夏!どうしたの、そんな慌てて!」


瑠姫ちゃんは悠が発した言葉に気づいていないらしい。


「う、ううん!なんでもないよ!」


「いや、なんでもないってそんなわけ「恭夏!」って、えー!悠君!」


なんと悠が走って追いかけて来ていた。


「……久しぶり、悠…」


気まずい。


「!!!恭夏って悠君と知り合いなの!?」


「あ、えっと〜、知り合いというか幼なじみというか、なんというか「ちょっと来い」ってちょっと悠!離してよ!」


瑠姫ちゃんに説明し終わる前に悠に手を捕まれ連れていかれた。


『なに、あの女』


『まさか悠様の彼女?』


『そんなわけあるはずないでしょ、』


なんか滅茶苦茶言われてるんですけど…。


「悠!離してよ!」


連れていかれたのは屋上だった。