短編小説集 (恋愛)


「あ…」







衝動的に強い言い方になってしまったことに気づいて、少し後悔する。








「えと…いつも私から答え言っちゃってるし…」








——それに今回の答えは恥ずかしいし!









その心の声は口には出さずに続けた。







「ほら…、自分で考えた方がいいかなって…」








しどろもどろになりながらそう言うと、「今更思い出せませんって!」と彼は言う。








「書いたこと…言ってください」









気のせいかな?







少し彼の顔が赤い気がするのは。