「…——う、涼!」 はっ! 「授業中に寝るな!」 昨日は、若菜のことで頭がいっぱいで、寝ることができなかった。 そのせいで絶賛授業中の今、堂々と寝る羽目になってしまった。 「あだっ」 教科書の角で軽く頭を叩かれ、あまり痛くはなかったがその痛みが現実へと引き戻してくれた。 「あっ…先生…。痛いっすよ」 「先生だとわかってるんならちゃんと敬語使え!」