それから約1年、時は過ぎ
柚子葉が2歳になる誕生日前日。



今日は、光司達の家で
柚子葉の前日誕生日会を開くことになっている。




ちなみに、香菜は新学期明けると退学をしていた。

それからは連絡も何もとっていないし
柚子から定期的にくる連絡でも特に何も触れられないから考えないことにした。



柚子とは俺は連絡をとっているし
会えと言われれば会うこともある。



だが、時が経ち、ようやく会う度心が痛む回数も減ってきた。






「ケーキたべりゅ!」



「ケーキはまだだぞ、まずはご飯」



「まんま?あーーん!」






みんなの用意してくれた飾り付けデコデコの部屋でのご飯に、柚子葉はテンションが上がっているのかバタバタと手足を動かしている。







「行儀悪いぞ〜、ほらいただきますは?」



「いただきましゅ!」



「はい、上手」






上手ー!と言いながらスプーンでご飯を零しつつも食べる柚子葉。



それをみんなが優しく見守ってくれる。



みんなは我が子のようにこの1年、柚子葉を可愛がって、俺の事を沢山助けてくれた。




感謝してもしきれない。






「そろそろケーキ買いに行こうか?」






俺が柚子葉とご飯を食べていると、恋雪が時計を見ながら言ってきた。



ケーキは冷蔵庫に入れる場所がないからと、食べる前に取りに行くことになっているのだ。






「じゃあパパ行ってくるから、柚子葉お留守番できる?
食べ終わったら光司と太一と真優ちゃんと遊んでてな?」



「あそぶー!」



「食べ終わってからだからな〜」



「あい!」






柚子葉はバタバタとまた足を動かしてニコニコ笑っている。






「じゃあ行ってくる」



「おう、柚子葉はまかせとけ」



「ありがとう、よろしく」






ご飯を食べている柚子葉を光司達にまかせて恋雪と一緒にケーキを買いに出かけた。