父さんと別れ、光司の待つ家へ行くと
昨日のメンバーみんな揃っていた。



どうやらみんな心配で待っていてくれたらしい。
とても優しくていい人達だなぁ…。



そんな感動を抱えつつ
先程あった柚子とのやり取りを全部話した。




でも不思議とさっき泣いて
出し切ったのか涙は出なかった。






「そうか、本当クソすぎる救いようもない女だな。その香菜ってやつもクソだと思うが」



「うんうん、そんな医者になるとか、診てもらいたくない」






話を聞き終えた光司と真優ちゃんはそう言って渋い表情を浮かべた。






「なんで立派な人間である紫苑がこんな目に遭わないとなんだろな…」






太一もそう俺の背中をさすってくれる。






「紫苑くん、これから困ったこととか何かあったら頼ってね」






恋雪もみんなに続いて優しい言葉をかけてくれた。



すごく辛いし、絶望的な状況だけど
こんなに素敵な友達がいるなら全部を悲観的に考える必要も無いのかもしれない。



なんてみんなのおかげで少しだけ考えることが出来た。






「みんなありがとうな。
これから踏ん張るしかないし、頑張る!」






柚子葉を立派に、素敵な人に育てたいから。


それだけを目標に生きてみよう。