「今日は柚子の好きなハンバーグにしたんだ」






柚子葉を預け、柚子と2人手を繋いでかの有名なハンバーグ屋さんへとやってきた。



ハンバーグと聞いた途端、柚子は少し嬉しそうな笑顔をようやくうかべてくれた。






「ハンバーグ久々に食べる」



「だろ?家じゃあんまり出ないからいいかなと思ってな〜」



「えへへ、ありがとう紫苑くん」



「おう」






たまには2人で出かけないとと璃苑に言われたこともあったし、これで元気になってくれるなら多少の無理はする。



と、席に着いたところで…






「紫苑?」






と、隣の席から声をかけられた。


声の方をむくと、そこには真優ちゃんと来ている光司。


まさかの偶然だ。






「久しぶりだな!元気か?」



「うん、そこそこ元気にやってる
光司は真優ちゃんと仲良くしてるのか?」



「当たり前だろ?同棲始めたしな」






そういえばそんなことも聞いてたな。なんて久々の光司と笑い合う。



高校卒業してからはやっぱり忙しくてなかなか会えてなかったから少し嬉しい。






「紫苑くん、ひとつ聞いていい?」



「ん?」






光司との話にひと段落着いたくらいに、柚子が声を潜めて話しかけてきた。

どうした?と聞き返すと
少し言いづらそうに眉を寄せる柚子。






「2人って同棲してるの?」