「柚子、流石にそれはダメだぞ
人が折角くれたものを捨てちゃダメだ」






怒って怒鳴る柚子の肩を抱いて、宥めつつ注意すると、柚子はそれでもプレゼントを俺から奪って投げ捨てる。



今日の柚子はどうしたんだろうか。






「どうして!!またそうやってより戻すんでしょ!!私捨てるんでしょ!!」



「柚子、落ち着けって」



「要らないでしょそんなもの!」






何を言っても聞く耳を持たない柚子を抱きしめると、バタバタともがく柚子。






「柚子の事捨てたりしないから、ずっと一緒にいるから、な?
俺、朝から柚子との誕生日パーティー楽しみにしてたんだぞ?」



「じゃあ要らないじゃんプレゼント!
私が元カノどっちが大事なの!」



「それは選べない。
柚子は今大切だし好きだけど、恋雪は1度は好きだと思った相手なんだから酷いことはしたくない」






たとえ今は別れていても
それは俺の至らない点で別れているし、別れてからも傷つけなくないから。




そう、柚子に伝えると
柚子はバタバタ暴れるのをやめて、泣き出した。






「私は紫苑くんだけなのに…。
紫苑くん自覚あるの??」



「なんの?」



「紫苑くんパパになるんだよ」






え??






突然、柚子から言われた言葉に戸惑いで言葉が出ない。



パパになるとはどういうことだ?





俺が止まったのに気づいた柚子は
カバンからとあるものを取りだした。