恋雪と付き合うようになって早1年と少し。



俺が医大生最後の年、6年の12月。


今日はクリスマスだ。






「ぱぱ!今日は何するの!?」



「今日はなー、ハンバーグ食べに行くぞ〜」



「やったー!!!柚子葉ハンバーグ好き!」



「ちなみに、今日はままも一緒だ」



「やったー!!!ぱぱ大好き!」






柚子葉はそう言って飛びついてくる。


飛びついてきた柚子葉はずっしりと重みがあって大きくなったなぁと感慨深い。


もう1ヶ月後には6歳で
春には小学生だもんな。






「髪結んでー!可愛くしてね!」



「はいはい、おめかししなくちゃな」



「うん!ぱぱとままとデートだから可愛くするの!」






そう言ってぴょこぴょこと鏡の前に走って行く姿は可愛らしい。



鏡の前に座った柚子葉の髪を、この前偶然テレビで見た女優さんのような結び方を真似して結んであげると、キラキラと目を輝かせる。






「パパすごい!かわいいね!!」



「柚子葉がかわいいからな〜」



「へへ♪パパはカッコイイよ♪」



「お、言うねぇ〜、かわいいなぁ柚子葉」






最近は少しおませさんになって、誰々が可愛いかっこいいなんて言うようになったのだ。


そんな柚子葉が可愛いんだけど。




なんて、親バカをしているとピンポンとチャイムが鳴った。






「ママかな!?」



「見てくるから準備して待っててな」



「はーい!」






恋雪にしては早いなぁだなんて思いつつ
玄関のドアを開けると、そこには…






「やっほー、来ちゃった」






と、笑ったのは柚子。



2年前の夏祭り以来だ。