「一昨日の夜、知らない男に捕まって犯されたの!!さっきやっと解放されて家の前に放置された!!!
もうこんな汚れた体でなんで生きていけない!!」






俺が柚子に押し倒されそうになりつつ、何とか阻止していると、柚子はそう叫びながら事情を話した。




だから全裸なのか…。
多分お風呂に入ったのだろう。




確かにプライドの高い柚子が、強姦されたなんて認めがたいことだろうし、心中を察すると俺まで胸が苦しい。




しかも一昨日からだったら、約3日。
こんなことあっていいのかよ。






「柚子、辛いな。
とりあえず薬、飲んだ方がいいかも」






約3日。72時間以内であれば大丈夫なはずだ。


とりあえず柚子の肩に傍にあったバスタオルを掛けてあげるとわんわんと泣き続ける柚子。




深刻な事態に、戸惑いつつ、これからするべき事が俺の頭にはポンポンと浮かんでくる。


まず警察に言わなければなるまい。
病院に行って薬も貰わなくては行けない。



それからは柚子のメンタルケア。




そんなことを考えつつも、柚子はいっこうに立ち直る気配もなく、爪で自分の足をガジガジと削る。



止まらない自傷行為に医者をめざしてるくせに何も出来ない自分の無力さにたまらなくなる。






「もう外に出れない。無理。
病院も警察も嫌!!親にも知られなくない!!」