柚子葉に袖を引っ張られ、可愛い笑顔で言われた恋雪は心底驚いたような顔をして固まる。
「こゆきちゃんは、ゆずはのまま!
ね!ぱぱ?」
恋雪が固まっている事なんて気にもとめず、柚子葉は無邪気に俺を見てくるがどうしたものか。
とりあえず光司と太一をチラッと見ると、イタズラ成功と言いたげな顔。
「光司、太一余計なこと教えるな。
俺は恋雪とどうこうなるつもりは無い」
だからやめろ。と伝えるも
2人はニコニコにやにやをやめない。
「でも、柚子葉は恋雪がママだと嬉しいって言ってたぞ?」
「そうそう!柚子葉ちゃんの為だぞ〜?」
「ゆずは、こゆきちゃんすき!」
光司と太一に続いて柚子葉もそう言い出してしまった。
「たんじょうびぷれぜんと!こゆきちゃん!」
柚子葉はそう言うと恋雪に抱きついて、俺にお願いポーズをとる。
とびきりに可愛いが、じゃああげるとも言えず俺が困っていると
恋雪が困ったように笑って柚子葉の頭を撫でた。
「私がママでいいの??
そしたら柚子葉ちゃんのパパ取っちゃうことになるよ??」
「だいじょうぶ!はんぶんこしよ!」
恋雪の言葉に柚子葉はそんな可愛い笑顔で俺の手を取って笑う。
天使すぎる柚子葉に言葉を失ってしまうくらいには可愛い。



