優しい温もり【完結】

それにしても、幼い寝顔。
いつも大樹から聞いている彼女を思い起こす顔をしていた。
大樹からよく彼女の話を聞いていたが・・・・
彼女の淋しい表情の理由が思い浮かばない。

彼女は一体何を抱えているのだろうか。

俺から無理やり聞きだすことは簡単だが・・・。
俺自身、彼女の口から聞きたいと思っている。
といっても、俺たちそんな関係でもないんだけどな・・・。

少なくとも、俺は彼女に好意を持っている。
彼女も俺に好意を持っているはず・・・・。
だが、大樹の妹であり、俺の生徒・そして年の差。
色々なことが俺にブレーキを掛けている様な気がする。

それでも隣で眠る彼女を見て、愛しいと思ってしまう。
彼女を見守るだけで良いと思う反面、彼女を俺の物にしたいとも思う。

ずっと彼女の寝顔を見ながら自問自答を繰り返していた。