泡沫の記憶


公園に行く時
咲田に連絡した



ホントに浴衣で来るかな?


もしかしたら
また着てこないかも…




「あー、オレこのハナビがいい!」

「オレがさきーーー!!!」



「うるさい!
今、ローソクつけるから待って!」




「小栗…
おつかれ…」



振り返ったら咲田がいた



え…



想像以上にかわいかった



白い浴衣に薄いピンクの模様が入ってた

伸びかけの髪をピンで上げてた



「…おつかれ」



なんか恥ずかしくて目をそらした



「おねえちゃん、きものきてる」

「ちがうよ、ゆかたっていうんだよ!
オレ、しってる!」



チビたちが言った



「こんばんは」



咲田がチビたちに言った



「こんばんは
ふーまのかのじょ?」

「かのじょってなに?」



オレはローソクをつけながら恥ずかしくなった



「ごめん、うるさくて」



咲田が困る前に言った



咲田が笑った


かわいい…



向き合ったら緊張した



「似合うよ…浴衣」



「…ありがと」



小麦色に焼けた顔が微笑んだ



たぶんオレ耳赤いと思う

日焼けしててよかった



「お姉ちゃんも混ぜて!
お姉ちゃんも花火持ってきたよ」



「わー、こっちのほうがかっこいい!」

「オレもこっちがいい!」



「じゃあ、一緒にやろう!」



チビたちとはしゃぐ咲田がかわいくて
花火を忘れて見惚れた



ずっと見てたい…

ずっと近くにいたい…

ずっと一緒に…



好きだって言ったら…

咲田、なんて言う?