泡沫の記憶


相変わらず瀬倉からたまにLINEがきて
泊まりにきた



「どぉ?学校楽しい?」



同じ学校なのに変な質問だな、と
自分でも思った



「うん、まぁ別に、楽しいかな」



ゲームをしながら瀬倉が答えた



クラスが違うと
学校で会うことはほとんどなかった



ファーストフードで
楽しそうに話してた女子のこと好きなの?
って聞きたかったけど聞けなかった



「サッカーどお?」



瀬倉が聞いてきた



「うん、今度の大会、出れるかも…
スタメンではないけどね」



「へー、すごいじゃん!」



瀬倉がゲーム画面からオレに顔を向けた



瀬倉もサッカー部だったら
絶対メンバー選ばれてたはず


瀬倉と一緒にサッカーしたかったな…



「咲田、頑張ってる?」



瀬倉の口から咲田の名前が出て
ドキッとした



「うん、2年生にかわいがられてる」



「かわいいもんな…アイツ」



瀬倉は、またゲーム画面に視線をうつした



え…

かわいい…



瀬倉が言った言葉が
ストレートすぎて驚いた



「…瀬倉、咲田のこと、どぉ思ってんの?」



思わず聞いてしまった


たぶん1番聞きたかった



「どぉ?…どぉって…
普通にかわいいでしょ、咲田
モテるだろうね」



「え、そぉじゃなくて…
好きとか、嫌いとか…」



オレが聞くと瀬倉がオレの目を見た



「嫌いなわけ、ないじゃん
だって友達だから」



友達…



「あ、あーそぉだよな…
ごめん、変なこと聞いて」



瀬倉の真っ直ぐな視線が
オレはなんか堪えられなくて
目をそらした



「小栗は?
咲田のこと、どぉ思ってる?」



逆に瀬倉に聞かれて焦った



「え、同級生…マネージャー…
あと…」



「あと?」



やっぱり言えない
好きだって
友達ではない特別な好きだって



「いや、それだけ
いつも頑張ってくれてて
励みになる…」



瀬倉はゲーム画面をじっと見てた



「あーーー、もぉやめた
今日、調子悪い!
寝る…
明日、部活何時から?」



「練習試合だから、8時集合かな…」



「早え〜
じゃ、オレも一緒に行こうかな…」



「瀬倉、何時から?」



「9時
準備してきたから一緒に出る」



「うん、わかった
じゃ、オヤスミ」



「おやすみ〜」



オレは電気を消した



「なぁ、小栗…」



「なに?」



「や、なんでもない…」



「気になるじゃん!
…キモいわ瀬倉!」



瀬倉は笑った

いや笑ってごまかした



そのまま瀬倉の言葉はなかった



なに?

咲田のこと?

なんとなく、そぉ思った



瀬倉

やっぱり

咲田のこと好きなの?



だったら、なんで?

あの時…