泡沫の記憶


「瀬倉、おめでとう!
オマエ、ロリコンだった?」



「小栗、ソレ…はなむけの言葉とは思えない」



「ごめん…
だって、まさか予想外の年下だったから…
しかも、かわいい(小声)」



「うるさい
オマエもかわいい嫁いるだろ!」



「瀬倉、おめでとう
幸せそうだね」



「ありがと、咲田
咲田も幸せそうじゃん

よかったよ
オレじゃなくて、よかったんだよ

あ…もぉ咲田じゃないか…
最後に一度だけ呼ばせて…

花穂…」



「瀬倉、後ろ…
かわいい奥さん怒ってるよ(小声)
お幸せに!」



「あ…朱夏…」



「猫…?
猫じゃないよね?」



「うん…朱夏のこと、みんなかわいいって」



「ホントに?」



「うん、ホントに!」



「好き?」



「うん、好き!」



「じゃあ、いいよ」



ーーー



「朱夏…一生、愛してるから…」




「なに?見せつけ?」

「瀬倉、口紅ついてる!」



「オマエらだって見せつけただろ!」