泡沫の記憶


「柊翔、結婚式どぉだった?
スピーチうまく言えた?」



「うん、いい結婚式だった
自分で言うのもなんだけど
スピーチもなかなかよかった」



「いい結婚式だったんだね
それなら、よかった」



春になっても

私はここにいた



私を愛してくれる

この人の隣に



「うん
さすがオレの親友だし
さすがオレが好きになった子だな…って

幸せになれよ!って言わなくても
ふたりとも幸せそうだった」



「そっか…

柊翔は、今、幸せ?」



「オレ?
幸せそうに見えない?

まぁ…
今日の幸せ絶頂のアイツらには
負けるかもしれないけど…
オレもかなり幸せだよ」



「ホントに?」



「なんで?信用してない?」



「柊翔って
いつも自分より相手のこと考えてるから…

タイミングが合わないんじゃなくて
我慢してたり無理してたりするでしょ」



「朱夏、大人になったね
オレの気持ち理解しようとしてくれてんの?」



柊翔が笑った


私は真剣に言ってるのに…



「柊翔、いつも私のこと考えてくれてる

だから
私が好きだって言ったから
無理に私のこと好きになってくれたのかな…
たまに、そぉ思う」



「そぉ思う?
そぉかな?
そんなことないけどな…

けど…そうかも…」



やっぱり

そーなんだ…



思ってたより

ショックだった



「なんだ…

そっか…やっぱり…」



泣きそうになった


泣いたら

またバカにされる



「朱夏、泣きそうなの?」



いつもバレてる

天気予報より当たる



「正直…朱夏が好きだって言ってくれなきゃ
好きになってないよ

あの時、言ってくれなかったら
今、こうなってないと思う」



やっぱり

私がかわいそうだから

相手してくれたんだ



「朱夏の言うとおりかも…」



もぉ…

限界



今、瞬きしたら

溢れる