泡沫の記憶


オジサンの溜息が聞こえた



あぁ…やっぱり

嫌われた



「オレは…
もう少しかな…

もう少し、ここにいてくれる?」



「え…」



「もう少し、ここにいて…

そしたら、キミのこと好きになるから…

流れとか嫌だから…
ちゃんと、好きになりたい

キミがここに来た日から
好きになったらいけないと思って
毎日生活してたから自分をセーブしてた

だから、もぉ少しかかる
キミをちゃんと好きになるの

好きになってもいいの?
キミのこと」



私が今好きなこの人は

オジサンなのに

なんでこんなに心が綺麗なの?



10代がするみたいな

恋をしようとしてる



なのに

私を傷付けないように

守ってくれる大人の心を持ってる



「…うん」



「それまで…

オレがキミを好きになるまで…
キミはオレのこと好きでいてくれるかな?」



「…うん
たぶん、大丈夫…」



「たぶん…ね…」



オジサンは笑った



オジサンが好きになってくれるなら



待ってるよ



たぶん…大丈夫



オジサンは

きっと私を好きになるから