泡沫の記憶


「今日、実家行ってきた」



私は1年半ぶりに実家に帰った



「どぉだった?
みんな久しぶりで喜んでた?

あ、それとも
もぉ帰ってくるな!って殴られた?」



オジサンが私の顔を覗きこんだ



「お米送ってくれるって言ったから
ここの住所教えた」



「オレのこと話したの?」



「話したよ

お礼言いたいって
お父さんもお母さんも」



「キミ、何話したの?」



「ん?秘密

けど、私が幸せそうにしてたら
それでいいって…」



秘密でもないけど

ホントはオジサンのことは話してなかった



いい人できたって嘘をついた

そしたらきっと

みんなが安心すると思ったから



やっと叔父のこと諦めたか…って



私の笑顔を見て

きっといい人なんだろうね…って

お母さんが言った



お前が幸せならそれでいいって

お父さんが言った



みんなが

幸せでいるための嘘ついた