泡沫の記憶


「京ちゃん
大好きだよ…」



「うん…」



「京ちゃん
私、今日誕生日だったんだ
16歳になったよ

ありがと、京ちゃん…」



朱夏はオレにそう言ったのに

オレは朱夏を避けた




「おめでとう…朱夏…

ごめん…朱夏…」




一瞬歪んだ線は

大きく波打って

交わった



交わって

もぉ平行に戻ることもなく…



次の日

映画に行くこともなかった



間違えだって

気付いた時には

朱夏を傷付けてた