泡沫の記憶


「京汰、久しぶりだな
出て行ってから一度も帰ってこないから…

あれから、2年か?
独り暮らし快適か?」



兄が麦茶を飲みながら言った



カラン…

グラスの氷が音をたてた



「うん、まぁ…」



「部屋もわりと片付いてるし
掃除してくれる彼女でもいるのか?」



「来るって言うから昨日片付けたんだよ
物もそんなないし
そんな散らからないよ
子供じゃないんだから…」



面倒みのいい兄からしたら

オレはいつまでも弟で…



兄はいつまでもオレの兄なんだ



「朱夏、オマエ食べたアイスのカップとか
飲んだコップとか
ちゃんと片付けろよ!
いつも母さんに注意されてるだろ
ここでそんなことしたら
京汰に追い出されるからな!」



「うん、わかった」



朱夏はいつまでもオレの姪っ子のはずだった



朱夏と目が合った

合わせないように必死だったかも…オレ