前略、結婚してください~過保護な外科医にいきなりお嫁入り~

 そして今の先生の口ぶり、なんとなく好きな人がいるように受け取れるのは私だけだろうか。しかも片想いっぽい。

 いろいろと気になるが、ひとまず今は自分のことを考えよう。『あの明神先生が不倫なんかできるわけがない』と、私もそう思いたい。告白もされていないままの結婚だけれど、彼は不誠実な行いはしないって。

 これからの夫婦生活が順調にいくことを切実に願いつつ、末永さんと栄先生の掛け合いに笑って楽しいひとときを過ごした。



 帰り際、『また改めてお祝いしようね』と言いながらも、末永さんと栄先生が私の分まで支払ってくれた。心から感謝してふたりと別れ、私はひとり家路につく。

 明神先生が元々暮らしていて今ふたりの住処となったマンションは、白藍総合病院から徒歩十五分の場所にある。

 ニ十階建てで比較的新しいそこは、すぐに駆けつけられるように病院からの近さを第一条件で探していたらヒットした物件だそう。