「欲しいものとかありますか? 私が買えるものは高が知れてるし時間もあまりないけど、なにかお祝いしたいです」
とりあえず本人の希望を聞いてみると、ちょうど赤信号で車を停めた彼が少しだけ思案してこちらを向く。
「俺は、伊吹が欲しい」
予想外の要望に、私は目を丸くして固まった。心臓もドキン!と大きな音を立てる。
「だから、婚姻届を出しに行かないか? プレゼントは君、ってことで」
冷静な表情の彼から甘いフレーズがポンポン飛び出し、私の頬はみるみる赤く染まる。誰かに求められる経験など皆無なので、ストレートな言葉に照れまくってしまう。
「もちろんOKなんですが……恥ずかしすぎます、先生」
か細い声で呟き両手で顔を覆うも、先生の視線はこちらに向けられたまま。
「別に、プレゼントだからって自分にリボンを巻く必要はないぞ」
「そういう意味ではなく……」
真面目にボケる彼に、思わずツッコミを入れてしまった。リボンを巻くってなにげにいやらしい気がするのは私だけだろうか。
勝手に妙な妄想をしてますます恥ずかしくなりつつ、急に入籍が間近に迫ったことで私の胸は早鐘を打っていた。
とりあえず本人の希望を聞いてみると、ちょうど赤信号で車を停めた彼が少しだけ思案してこちらを向く。
「俺は、伊吹が欲しい」
予想外の要望に、私は目を丸くして固まった。心臓もドキン!と大きな音を立てる。
「だから、婚姻届を出しに行かないか? プレゼントは君、ってことで」
冷静な表情の彼から甘いフレーズがポンポン飛び出し、私の頬はみるみる赤く染まる。誰かに求められる経験など皆無なので、ストレートな言葉に照れまくってしまう。
「もちろんOKなんですが……恥ずかしすぎます、先生」
か細い声で呟き両手で顔を覆うも、先生の視線はこちらに向けられたまま。
「別に、プレゼントだからって自分にリボンを巻く必要はないぞ」
「そういう意味ではなく……」
真面目にボケる彼に、思わずツッコミを入れてしまった。リボンを巻くってなにげにいやらしい気がするのは私だけだろうか。
勝手に妙な妄想をしてますます恥ずかしくなりつつ、急に入籍が間近に迫ったことで私の胸は早鐘を打っていた。



