「先生……どうしたんですか!? こんなところまで」
「さっきは急いでいて肝心なことを補足し忘れたなと」
また会えた嬉しさと疑問が入り交じる私に、彼は真剣さを帯びた視線を向ける。
「別れ際に言ったことは事実だ。俺は医者だから、助けを求める人がいたらそちらを優先する。でも」
話を続けようとする彼の瞳に、情熱の色が濃くなっていく。
「ふたりでいるときは君だけを見て、君だけを想って、なによりも大切にする。離れているときの不安や寂しさを吹き飛ばすくらい。それも頭に入れておいて」
先生も私を愛しているのではと錯覚してしまいそうな言葉に、胸がきゅうっと締めつけられた。芽生えていた不安がみるみる小さくなっていく。
「それを言うためだけにわざわざ……?」
「だめ?」
気だるげに小首を傾げる先生がちょっぴり可愛くて、私は口元を緩めてぷるぷると首を横に振った。
「ありがとうございます。ますます決意が固まりました。これが私の気持ちです」
すっきりとした気持ちで手にしていた一枚の紙を差し出す。覚悟を決めて、先ほど〝妻になる人〟の欄を埋めておいた婚姻届だ。
「さっきは急いでいて肝心なことを補足し忘れたなと」
また会えた嬉しさと疑問が入り交じる私に、彼は真剣さを帯びた視線を向ける。
「別れ際に言ったことは事実だ。俺は医者だから、助けを求める人がいたらそちらを優先する。でも」
話を続けようとする彼の瞳に、情熱の色が濃くなっていく。
「ふたりでいるときは君だけを見て、君だけを想って、なによりも大切にする。離れているときの不安や寂しさを吹き飛ばすくらい。それも頭に入れておいて」
先生も私を愛しているのではと錯覚してしまいそうな言葉に、胸がきゅうっと締めつけられた。芽生えていた不安がみるみる小さくなっていく。
「それを言うためだけにわざわざ……?」
「だめ?」
気だるげに小首を傾げる先生がちょっぴり可愛くて、私は口元を緩めてぷるぷると首を横に振った。
「ありがとうございます。ますます決意が固まりました。これが私の気持ちです」
すっきりとした気持ちで手にしていた一枚の紙を差し出す。覚悟を決めて、先ほど〝妻になる人〟の欄を埋めておいた婚姻届だ。



