「お前はそれでいいのかよ。許せるのか? 俺を」
ドキリと心臓が揺れ動いた。ボソッと呟かれた声から、自嘲しているのがなんとなく伝わってくる。
先輩も悪かったと思っているのかな。もし反省しているのだとしても、すぐには首を縦に触れない。
私が黙り込んでいるうちに、先輩は別方向へと一歩踏み出す。結局どれに対しても答えは出ないまま、複雑すぎる心境で小さくため息をつき、遠ざかっていく彼を見送った。
午後八時、マンションの外の夜空に、繰り返し大きな光の花が消えては美しく咲いている。運よくベランダから見えるので、久夜さんとそこに出て花火鑑賞を楽しんでいる。
心地よい夜風を感じながら夏の風物詩を目に映し、私はぼんやりと物思いにふけっていた。
今日の一件を思い返していると、先輩との過去を隠していていいのか、そして彼を許せるのかという問題の他に、さらに別の心配が浮上してくる。
横断歩道でぶつかられて先輩に支えられたとき、反射的に拒絶してしまったが、久夜さんに触れられても大丈夫だろうか。また拒んでしまったらどうしよう。
ドキリと心臓が揺れ動いた。ボソッと呟かれた声から、自嘲しているのがなんとなく伝わってくる。
先輩も悪かったと思っているのかな。もし反省しているのだとしても、すぐには首を縦に触れない。
私が黙り込んでいるうちに、先輩は別方向へと一歩踏み出す。結局どれに対しても答えは出ないまま、複雑すぎる心境で小さくため息をつき、遠ざかっていく彼を見送った。
午後八時、マンションの外の夜空に、繰り返し大きな光の花が消えては美しく咲いている。運よくベランダから見えるので、久夜さんとそこに出て花火鑑賞を楽しんでいる。
心地よい夜風を感じながら夏の風物詩を目に映し、私はぼんやりと物思いにふけっていた。
今日の一件を思い返していると、先輩との過去を隠していていいのか、そして彼を許せるのかという問題の他に、さらに別の心配が浮上してくる。
横断歩道でぶつかられて先輩に支えられたとき、反射的に拒絶してしまったが、久夜さんに触れられても大丈夫だろうか。また拒んでしまったらどうしよう。



