スマホで時間を確認するとすでに夜の12時を回っていた。


でも今日は土曜日だ。


きっとコトハもまだ起きているだろう。


そう思ってメッセージを送る。


《星羅:まだ起きてる?》


《コトハ:起きてるよ! こんな時間に珍しいね? どうしたの?》


暇だったのか、コトハからの返事はすぐに来た。


《星羅:今日、海とデートだったの》


《コトハ:そうなんだ。大丈夫だった?》


《星羅:最初、海の機嫌を損ねたみたいで、2回蹴られた》


《コトハ:嘘、大丈夫なの!?》


その反応にあたしはクスッと笑った。


あたし自身、あの時はどうしようかと思って焦った。


今度こそ海の暴力は止まらず、あたしも逃げることができないかと思った。


下手をしたら殺されてしまうんじゃないかとも……。


《星羅:途中でアプリを使うことに成功したの》


《コトハ:そうなんだ! 海、どうなった?》


あたしは音楽を聴いた後の海の様子を事細かにコトハに伝えた。


いつの間にか眠気は冷めて、時刻は夜中の1時近くになっている。