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それからもあたしは香澄に散々お金を使わせた。
どれだけ買ったって香澄が支払ってくれるのだから痛むも痒くもない。
機嫌よく買い物を続けていた時だった。
前方から見知った顔が現れてあたしは思わず立ち止まっていた。
あたしに気が付いた相手も一旦足を止めている。
「星羅……」
悲し気な声で言ったのはコトハだ。
とっくに家に帰ったと思っていたのに、こんなところで鉢合わせするなんて。
あたしはチッと小さく舌打ちをした。
せっかく機嫌よく買い物をしていたのに、台無しにされた気分だった。
「星羅、ここでなにしてるの?」
駆け寄って来たコトハは口の端が切れて血が滲んでいた。
「あんたこそなにしてんの? 血、出てるし」
「あ……あたしはここでトイレを借りようと思っただけ」
そう言いながらハンカチを取り出して口元をぬぐう。
きっとあの2人組にやられたんだろう。
「いい加減気づきなよ。あたしと一緒にいればそんな風にはならないんだから」
それからもあたしは香澄に散々お金を使わせた。
どれだけ買ったって香澄が支払ってくれるのだから痛むも痒くもない。
機嫌よく買い物を続けていた時だった。
前方から見知った顔が現れてあたしは思わず立ち止まっていた。
あたしに気が付いた相手も一旦足を止めている。
「星羅……」
悲し気な声で言ったのはコトハだ。
とっくに家に帰ったと思っていたのに、こんなところで鉢合わせするなんて。
あたしはチッと小さく舌打ちをした。
せっかく機嫌よく買い物をしていたのに、台無しにされた気分だった。
「星羅、ここでなにしてるの?」
駆け寄って来たコトハは口の端が切れて血が滲んでいた。
「あんたこそなにしてんの? 血、出てるし」
「あ……あたしはここでトイレを借りようと思っただけ」
そう言いながらハンカチを取り出して口元をぬぐう。
きっとあの2人組にやられたんだろう。
「いい加減気づきなよ。あたしと一緒にいればそんな風にはならないんだから」



