ナツコは目を吊り上げて、大股であたしの前までやってきた。
「調子に乗ってるのは自分たちじゃないの?」
「なんだとお前……!」
ナツコが右手を振り上げる。
咄嗟に目をつむってしまいそうになったが、拳が振り下ろされる前にナツコへ向かって突進していた。
そのままナツコの体に両手を巻き付けて抵抗する。
「なにすんだよ!」
ナツコが体のバランスを崩して転倒すると、あたしも同じように転倒した。
しかしナツコの体をキツク抱きしめたまま離さなかった。
香澄の取り巻きだった生徒たちはあたしたちの様子を呆然と見つめているだけで、なにも言ってこない。
もう香澄の時代は終わったのだ。
それと同時にマチコとナツコだって終わっているのだ。
「くそっ! 離せよ!」
ナツコがあたしの下で暴れて、マチコがあたしを引き離そうとする。
「マチコもナツコも、もうやめたら?」
静かな声が聞こえてきて視線を上げると、そこにはコトハが立っていた。
「調子に乗ってるのは自分たちじゃないの?」
「なんだとお前……!」
ナツコが右手を振り上げる。
咄嗟に目をつむってしまいそうになったが、拳が振り下ろされる前にナツコへ向かって突進していた。
そのままナツコの体に両手を巻き付けて抵抗する。
「なにすんだよ!」
ナツコが体のバランスを崩して転倒すると、あたしも同じように転倒した。
しかしナツコの体をキツク抱きしめたまま離さなかった。
香澄の取り巻きだった生徒たちはあたしたちの様子を呆然と見つめているだけで、なにも言ってこない。
もう香澄の時代は終わったのだ。
それと同時にマチコとナツコだって終わっているのだ。
「くそっ! 離せよ!」
ナツコがあたしの下で暴れて、マチコがあたしを引き離そうとする。
「マチコもナツコも、もうやめたら?」
静かな声が聞こえてきて視線を上げると、そこにはコトハが立っていた。



