「私ぃ〜この子に虐められてるんですぅ〜」

そう言って迅の腕に手を絡める


やめて…迅に触らないで…


迅は今どんな顔をしてるんだろう…?

迅はどう思ったのかな…?

私をまた捨てるの…?

そう思うと不安で不安で迅の顔が見られなかった。

「フッ」

そう迅が笑う

「お前の言葉なんか誰が信じんだよクソ女」

「…なッ!!」

「雷神みたくお前に騙されるほどやわじゃねーから」

「…な、何をッ!!私は迅を心配して…ッ!!」

「あ、あと勝手に名前呼ばないでくれる?
虫唾が走る」

「迅…」

嬉しかった

私を信じてくれた事が



「お前ッ!!俺らの姫に何してくれてんだよッ!!」


懐かしいあいつの声が聴こえる

でもその声は私を守る為ではなく愛莉を守るため…

私はもうあなたの中に居ないんだ…

そう思うと悲しくなる

「あんたらの姫が言いよって来たから冷たくあしらっただけだ。」

迅はそう言い残すと私の手を握って立ち去ろうとする

「おいッ!!待て!!お前ら何もんだ!!お前が手を握ってる奴は愛莉を虐めた最低な奴だぞ」

「は?」