「アアアアアアアッ!!」 悪霊は耳が張り裂けそうな叫び声を上げた。 「うゎ…」 頭がキーンとする。 いよいよ立っているのも辛くなり、床に座り込んだ。 耳を塞いでも余計頭に響くだけだった。 それでもなんとか耐えながら美斗くんを見るとまったく動じていなかった。 マントをはためかせ、剣を構えている。 「アアッ!」 悪霊は長い爪をガっと広げ、裂けた口を開き、美斗くんに向かって襲いかかってきた。