「ははっ」と笑いながら、柏木さんに車を出すように伝える詩音先輩を見てほっとする。 ドキドキしてたの、バレてない…よね? 運転席と後ろの席の間に透明な壁があり、そこには黒いカーテンがかかっている。 実質上、2人きりと言っても過言ではないから、やけに緊張してしまう。 でも、そのあとは特に何もないまま他愛のない話をしていると、すぐに学校が見えてきた。