も、もしかして…詩音先輩、いつも車で登校してるのかな…? まだ新しい茶色のローファーを履き、玄関を出ると、やっぱりあの高級そうな黒い車が私の家の前に止まっていた。 驚きつつも家の鍵を閉めて、車の方へ向かう。 すると、先輩はわざわざ車から降りてきてくれた。 「何回も言うけど、おはよう芙羽梨。よく眠れた?急がせちゃってごめんね?」