「あの、ちょっとま…」




-キーンコーンカーンコーン




断りを入れようとしたら、ちょうどお昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。




「もうちょっと芙羽梨と一緒にいたかったけど、残念。でも、放課後会えるし頑張らなきゃね。授業が終わったらすぐ迎えに行くから待っててね?あ、そういえば先生に呼ばれてたんだった。教室まで送っていきたかったけどしょうがないね、また放課後にね!」




疾風のごとく、私に断ることをさせないように早口で喋って早足で去っていってしまった詩音先輩。




「どう、しよう…」




私は、もう見えない先輩が向かった先を見てただ呆然と立ち尽くすしかなかった。