何の悪気もなく答える詩音先輩。




ほんとにこっちが悪いんじゃないかと錯覚しそうになる。




「詩音先輩なんて嫌いです…っ!」




「ごめんごめん、芙羽梨が可愛くて意地悪しすぎちゃった。ほんとにごめんね?」




優しく微笑みながらそんなことを言ってくる先輩に、胸の高鳴りが抑えられない。




「っ…もう怒ってないですから、大丈夫です」




「うん、ありがと」