王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】


「ちゃんとした関係…?」



今の私たちの関係は、ちゃんとしてないってこと…?



うーん…それは違う気がする…。



「…はぁ、詩音も遠回りな言い方をするのね」



百合子さんはなぜか疲れ気味。



「“婚約者”くらい、ハッキリ言えないの?」



「っ…?!」



婚約者……っ!?



「あら、また赤くなっちゃったわ」



「…芙羽梨のこういう顔見せたくなかったから言わなかったのに。最悪」



詩音先輩は私を引き寄せて、腕の中にすっぽりと収まってしまった。



ゆ、百合子さんが見てるのにっ…?