「ちゃんとした関係…?」 今の私たちの関係は、ちゃんとしてないってこと…? うーん…それは違う気がする…。 「…はぁ、詩音も遠回りな言い方をするのね」 百合子さんはなぜか疲れ気味。 「“婚約者”くらい、ハッキリ言えないの?」 「っ…?!」 婚約者……っ!? 「あら、また赤くなっちゃったわ」 「…芙羽梨のこういう顔見せたくなかったから言わなかったのに。最悪」 詩音先輩は私を引き寄せて、腕の中にすっぽりと収まってしまった。 ゆ、百合子さんが見てるのにっ…?