王子様の溺愛は、とことん甘い【番外編追加済み】


「はい、わかりました」



「詩音と仲良くしてやってください。それでは、失礼します」



そうとだけ言って、また身を翻した章仁さん。



あれ…?でも、百合子さんと一度も会話されてないんじゃ…?



「いいのよ。これが私たちの普通なの。気にしなくても平気よ」



それを察したのか、百合子さんは慣れなように私にコソッと耳打ちした。



「…まぁ、これで家族全員と芙羽梨が顔を合わせられて良かったかな」



詩音先輩は複雑そうに苦笑している。



「また今度会う時は、もっとちゃんとした関係になってるとき…かな」