さっきはあんなに嫌そうな顔をしていたのに、すぐさま敬語になった詩音先輩。
お仕事関係…?で、お父さんには敬語を使っているのかな。
あまりそういうところはわからないけど、きっとそうなんだろうと思うことにした。
「…芙羽梨さんを大切にするんだよ?」
「言われなくても」
「ははっ、そうか。なら安心だ」
「…もういいでしょう。またの機会にお話しますから、今日は仕事に戻ってください」
えっと…まだまだ話したいことはあるけど、お仕事が忙しいなら仕方ないよね。
「芙羽梨さん、また食事でもしましょう。そのときはまた、予定を空けておいてください」



