「そんなんで大丈夫かしら。先が思いやられるわ」
「うっ…頑張ります…!!」
「ふっ、冗談よ。なに真に受けてるの?」
クスクス笑う百合子さんは、どこか詩音先輩に似たものを感じる。
それに、きちんと百合子さんを見ると本当に綺麗な方だなぁと思う。
私のお母さんも綺麗だけど、全然違う。
上品な佇まいと優雅さがあり、行動の一つ一つに気品が溢れている。
「そろそろ戻りましょうか。詩音もあなたがいなくて寂しがっていると思うから。お話に付き合ってくれてありがとう」
「いえ、こちらこそっ…!これからもよろしくお願いします…!」



