た、助けて詩音先輩…!
そう叫びたくなるけど、あのスーツ姿の男の人たちに止められて身動きが取れないのだろう。
あれから1度も見かけていない。
「…芙羽梨さんは、詩音のどこが好きなのかしら?」
「すっ…好きなところ、ですか?」
「えぇ」
急に言われても…となるところだけど、それならいくつでも言えてしまう。
「詩音先輩は…本当に優しくて、紳士的で…いつも私のことを考えてくれます。私が嫌がることは絶対にしないし、全く怒らないし…全てを受け止めてくれる包容力と大人なところが…」
「あぁもういいわ。結構よ」



